市場価格調整とは?外貨建ての保険、どうして金利が上がると解約金が減るの?

外貨建ての終身保険や養老保険、個人年金保険など、貯蓄性のある保険を解約するとき、「市場価格調整により、解約金が変動します」と聞いたことがありませんか?

「市場価格調整」とは、加入するときと解約するときの金利の差によって、解約金が変動する仕組みです。

  • 加入したときの金利が解約したときの金利が上がれば、解約金は減る。
  • 加入したときの金利が解約したときの金利が下がれば、解約金は増える。

株式で運用している保険の場合、解約するとき、株価が下がれば、解約金が減るのは分かるけど、金利が上がっているのに解約金が減るのはどうして?と思いませんか?

ここでは、FP(ファイナンシャルプランナー)として、市場価格調整についてお話していきます。

どうして金利が上がると解約金が減るの?

市場価格調整とは、解約をしたとき、適用となる控除額のひとつです。

英語では、Market Value Adjustmentと言い、MVAと略されます。

控除とは、契約者にとってプラスもマイナスもあります。

 

現金化するためには・・・

まったく同じではありませんが、イメージしやすくするために、銀行を例にあげてみましょう。

たとえば、あなたが銀行へ行って、「今すぐ自分の預金1億円をおろしたい」と行ったら、すぐにおろしてくれるでしょうか?

すぐには無理?

そうですよね。

なぜなら、支店に現金として、そのまま1億円をおいてある訳ではありません。

銀行もあなたから預かったお金(本当はあなたが貸し付けたお金)をふやすために、他の企業などに貸し付けをしたり、国債を買ったりして、現金で銀行の支店に保管している訳ではないからです。

いくら自分のお金だろと言っても、銀行からすれば、国債を売ったり、他から調達しなければならなくなるのです。

金融機関は現金化するために、様々なコストがかかっているのです。

以上のことをふまえて、本題!

 

外貨建ての保険を現金化するために何をしているの?

では、外貨建ての保険の場合も同じです。

外国の債券で運用することを前提に商品が設定されています。

つまり、あなたのお金を増やすために、外国の国債を買ったり、外国の企業の債権を買ったりして、現金(日本円)で保険会社にいつでもおいている訳ではないのです。

たとえば、10年満期の外貨建ての保険に加入したとします。

もし、あなたが、保険会社の運用を任される担当者だったら、どうしますか?

集めたお金をふやすために、いろいろな手段にでることでしょう。

「外国の10年国債を買えば、お客様の満期に丁度いい」・・・・と。

加入するお客様が全員、10年持ち続けていれば、何も複雑なことはありません。

国債の償還とともに現金化され、その現金化されたお金をお客様の口座に振り込むだけなんですから・・・

 

ただし、途中で解約したくなったときに、市場価格調整という仕組みが必要になってくるんです。

金利が上がれば、解約金が減る訳とは?

加入するとき買った国債の金利が仮に・・・1%だっとします。

解約するとき、その国の国債の金利が3%だっとすると・・・

保険会社は、1%で買った国債を急きょ売って、現金化しなければなりません。

ここで、「金利が上がっているのだから、解約金も1%から3%に上がっているんだから、自分の解約金もそれなりに上がるんでしょ?」と思ってしまいますよね。

ところが、国債を買おうと思ったときのことを想像してみてください。

 

他が3%で売っているのに、あえて1%の国債を買いますか?

う~ん、買わないかも・・・

そうですよね。その場合、保険会社は、1%の国債をわざわざ安い価格で売りさばき、現金化しなくてはならなくなるのです。

 

保険の契約者が10年続けてくれることを前提に運用しようとしていたのに、途中解約する人が出たら、その計画を中断し、資産を取り崩さなければならないのです。

そこで適用されるのが、市場価格調整なのです。

加入したときの金利が解約したときの金利が上がれば、国債など債権を安売りせざるを得ず、解約金は減る。

その減った分が、契約者に還元される仕組みなんですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

市場価格調整により、

  • 加入したときの金利が解約したときの金利が上がれば、解約金は減る。
  • 加入したときの金利が解約したときの金利が下がれば、解約金は増える。

という仕組みご理解頂けましたでしょうか?

今回は、金利の上昇局面に解約した場合、市場価格調整により、解約金は減るという仕組みを中心にお話しさせて頂きました。

しかし、加入したときの金利よりも、解約したとき、市場金利が下がっていれば、解約金は増えるという反面もあります。

長引く金利の下降局面において、契約者にとっては、解約金が増えるというメリットもありますが、10年以上続けるという利害関係が続くという約束のもとに商品は作られています。

市場価格調整により、デメリットばかり目立つ記事が多いですが、冷静に仕組みを理解できるお話であれば幸いです。

契約者も保険会社も双方でメリットを分ちあうために、10年以上長く続けるということが大切になってきます。

 

余談ですが、10年以上続けて安定的に成長をねらっていくという意味では、10年以内の解約には、解約控除というペナルティを設けている保険会社がほとんどです。

解約控除というとペナルティというデメリットばかりが、目につくかもしれません。

しかし、解約控除という期間があるということで、「10年以上、みんな続けるぞ」という前提に成り立っている集団の中で運用できるというのは、メリットなのではないでしょうか?

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