因果関係を逆に考えてみませんか?
「因果」とは「原因」と「結果」のことです。
因果関係を逆に考えてみる
普段、私たち人間は何か出来事があるとその出来事が「結果」であり、その「結果」が起こる「原因」がどこか別にあり、過去の自分がした行動や出来事にあると考えてしまいますよね。
何が原因で、何が結果なのか
例えば、グラスの水を飲んで、グラスの中の水が減ったという出来事があったとします。普通に考えれば「グラスの中の水を飲んだから、グラスの中の水が減った」と考えますよね。「グラスの水を飲んだ」のが「原因」で「グラスの水が減った」のが「結果」だと考えます。
因果関係を逆に考えてみる
13番【変容】のカードを眺めながら、「果たして本当にそうなのだろうか」と疑問を投げかけてみましょう。つまり、「グラスの水を減らそうとして、グラスの水を飲んだのではないか」と考えてみてください。仮に「グラスの水が減る」という方が「原因」で、「グラスの水を飲んだ」の方が「結果」ということになります。
誰も減らそうと思って飲んでいる訳ではないと思うでしょう。
しかし、こうも考えられませんか?
グラスに水が入っているのを見て、「パソコンのすぐ横にあるから、こぼしたら大変だ」と思って飲んだということも考えられますよね。そうは考えていないと思っても、水がこぼれてしまったら大変だと無意識が飲むという行動にうつさせた可能性もないとは言い切れないですよね。
常識を疑ってみよう
実は、「因果関係」つまり「物事には原因があって、その結果、何かが起こる」という考え方そのものが間違っているかもしれないのです。13番【変容】のカードを眺めていると本当は、ほぼすべての物事は原因と結果が同時に起こっているのだと氣づけるでしょう。
実はすべてのものは必ず別のものに由来すると言われています。
「原因」だと思っていることでも、それ自体、別の「原因」の「結果」であり、「結果」だと思っていることも別のことの「原因」になっているのです。
「原因」といっても「原因の原因」「原因の原因の原因」が必ずあり、そう考えていくとどれが原因でどれが結果かということは関係なくなってしまいます。「因果」は切っても切れないものであり、その一部を自分の解釈で勝手に切りだして「因果とか因果関係だ」と言っても意味がないのです。
ある二つの関係だけを見て、「因果関係」と捉えてしまうのが人間の癖ですが、自分の解釈で因果関係を決めてしまえば、物事の本質を見誤ってしまいます。
因果関係を疑うことが大切な訳とは
なぜ因果関係を疑った方がいいのかと言うと、これが原因で、これが結果だと関連付けて解釈をする習慣は、また、「あの時、ああいう行動を起こしたから、今こんな状態になっている」というふうに過去にとらわれてしまうからです。それは「因果律」を見誤っている証拠です。
13番【変容】のカードを眺めながら、原因と結果をあれこれ考えず、因果律から自由になりましょう。この「因果率を二つの関係だけで捉えてしまう」悪い癖から抜け出し、今を生きるトレーニングが「因果関係を逆に考える」ということです。
最後に
ココロもカラダも不自由にする因果律を逆に見ることで、過去に囚われた自分から自由になり、今という永遠の真実に身をゆだね、今日という日をとことん楽しんでください。