銀行が貸借対照表を見るとき、まず最初にチェックするのが純資産です。純資産がプラスかマイナスかであるかどうかは、これから融資してもいい企業がどうか最大の関心ごと。
つまり、純資産がプラスかマイナスかで、債務超過になっていないかどうかをチェックしています。
銀行は、貸借対照表の純資産の数字を鵜呑みにしません。お金を貸す立場として、決算書の数字に疑いを持つのは当然です。
銀行は「純資産に粉飾がないか?」と見張っている。
数字の上では、純資産がプラス(債務超過ではない)と見えていても、銀行は記載どおりに受け取らないのです。粉飾決算をして、貸借対照表の左側である資産の部(お金の現在の形)を大きく見せていると同時に右側(お金の出どころ)も大きくしなければ、バランスがとれません。
右側の負債の部もしくは、純資産の部を大きくしなければならないのですが、負債の部を大きくしている会社はいないですよね。
資産の部で粉飾が見つかれば・・・
資産の部で粉飾が見つかれば、純資産からその分を外せば、プラスだった純資産がマイナスに転じてしまう企業は少なくありません。つまり、実態は、債務超過だったということがあります。だからこそ、銀行は純資産の数字を見たまま鵜呑みにせず、厳しく見ているのです。