食べ過ぎが、肩こりの原因になるってご存知ですか?
一生懸命、整体に通って、肩をほぐしているのに、肩こりが良くならないという方へ。肩こりと内臓(食生活)の関係に意識を向けてみましょう。
内臓調整療法師として、食べ過ぎと肩こりの関係についてお話していきます。必ず、あなたにも、心当たりがあるはずです。
食べ過ぎによる疲れと肩こり
食べ過ぎによる胃腸の疲れは、背中の筋肉を硬くさせます。
「胃腸の疲れが、背中の筋肉や肩こりと関係あるの?」と思われる人も少なくはないでしょう。
ちょっと想像してみてください・・・
お腹がいたくなったら、お腹に手をあてて、姿勢は前かがみになりますよね。
「お腹が痛くて前かがみになる」のは、本能的なもの。
お腹が痛いときは前かがみになる姿勢が、その人のカラダにとって楽な姿勢だから。
実際に「お腹が痛い」など自覚症状が出ていなくても、日頃からお腹がいっぱいになるまで食べる人は、胃腸が休むことなく常に働かされています。その疲労は、胃腸そのものだけではく、お腹の内側の筋肉も硬くします。そうなると前の筋肉が硬く縮むことで、背中がひっぱられ、肩こりや腰痛の原因となってしまうのです。
腹筋が硬くなることで、背中がひっぱられ肩がこる。
- 胃腸そのものや、胃腸のまわりのお腹の筋肉が硬くなる。
- 前かがみの姿勢となり、背中が引っ張られる・・・背中がはる。
- 肩甲骨(けんこうこつ)がまわしにくくなる。わきの下の筋肉も硬くなる。
- 肩がはる・こる・痛みがでる。
食べ過ぎによる胃腸の疲れは、肩こりの原因となるなのです。
そして、もうひとつ!
胃を支える横隔膜(おうかくまく)が胃の重さで引っぱられる。
- 胃が下がったり、胃が拡張して大きくなる。
- 横隔膜(おうかくまく)も下に引っぱられる。
- 横隔膜から首につながる神経の緊張により、肩甲骨の内側の筋肉がはる。
- 肩がはる・こる・痛みがでる。
横隔膜が胃の重さで垂れ下がっている人は、呼吸も浅くなりやすい。
呼吸は肋骨の開く閉じるの運動と横隔膜の上下運動でおこなっています。意外と思われるかもしれませんが、呼吸するとき、肺そのものが動いている訳ではないのです。呼吸は、肋骨と横隔膜の動きが大切なのです。
食べ過ぎにより肩がこるという人は、「呼吸が浅くなっていないか?」もチェックしてみてください。
内臓と肩こりの関係について、もっと詳しくお知りになりたい方は、内臓体壁反射(ないぞうたいへきはんしゃ)とは? 内臓の疲れが肩こりや腰痛につながるって本当?をご覧ください。
そんな「もんでも、もんでも肩こりがとれない」とお悩みの方へ
内臓調整療法師として、食べ過ぎによる内臓の疲れからくる肩こり7つの解消法をまとめてみましたみましたので、是非実践してみてください。
食べ過ぎにより肩こりが長引くあなたの解消法7つ
1.小食をココロがける。
「ストレスなどで、お腹がいっぱいにならないと気がすまない」という人はご注意。
まずは、「お腹がいっぱいになると幸せ」「お腹がすいてくるとイライラしてくる」という思い込みから自由になりましょう。
「お腹がすいているから食べたいのか?」「イライラしているから、食べてごまかそうとしているのか?」カラダに聞くだけでも、大きな効果はありますよ!食べたばかりなのに、食欲が止まらなくて悩んでいる人は、「本当にお腹がすいて空腹を感じる」のと「ウソの空腹感」っで食欲が止まらないのは、大違いなのです。
本当にお腹がすいているのか?
自分のカラダに問いかけてみよう! それだけ「お腹いっぱいになるというのは、中毒であり、麻薬のようなもの」なのです。
糖質・脂質のとり過ぎにご注意!
精製されたお砂糖や脂は、内臓を冷やし硬くする。冷えや硬くなると本来の機能を発揮しにくくなります。食べ過ぎで肩こりに悩まされている人のお腹はとても冷たく、ねとねと硬くなっています。
糖質・脂質・乳製品のとり過ぎに注意して、腸内環境を整えておきましょう。腸内環境を改善して、病気に負けないカラダを作るには?
糖質制限をしながらダイエットしたいひとは、糖質制限ダイエット~どうせ頑張るのなら美容と健康にも有効な6つの注意事項とは?をご覧ください。
目には、目を!錯覚には、錯覚を!
「腹八分目でも、充分幸せ」と自分に何度も言い聞かせてみましょう。
お腹がいっぱいになると、胃や腸など消化器系の臓器に血液を集中させ、消化に全力投球致します。
その分、肩や周辺の筋肉への血液を充分運べなくなる。そのために、血流不足による肩こりが起きてしまうのです。
2.一日一食抜いてみる。
一日三食以上とっていませんか?
一日三食満腹になるまで食べる習慣の人は、肩こりや腰痛、首や頭が痛かったり、冷えにも悩まされているかもしれません。
腹八分目の習慣になれてきたら、一日二食以下にしてみましょう。
胃は、胃の中がからっぽになってから2時間以上かけて、胃酸のお掃除や修復作業にあたります。
一日三食以上とる方、もしくは、間食をとる人は、胃の修復時間がなくなってしまいます。
たった一個のクッキーで・・・
ランチとディナーの間に、おやつにクッキーたった一個、口にしただけで、もう修復作業は台無し。
胃は修復作業をやめて、消化酵素である胃酸を出し始めなければなりません。
空腹時間の大切さについては、お腹(なか)が、グーっとなったら、good !をご覧ください。
修復時間にはどれくらいかかるの?
消化には、4時間から6時間・・・お肉など消化しにくいものは、6時間から8時間かかると言われています。
その消化時間にお掃除・修復にプラス2時間かかる。
プラス二時間かかるとしたら、一日の中のどこかで、8時間から10時間食事をまったくとらない空腹時間をとる必要があるのです。
ランチタイムやディナーは人とのお付き合いもあるでしょうから、朝食をぬくのが、今の現代社会では向いていると思います。
3.朝食をぬく。
一日一食ぬくという内容でもお伝えさせていただきました。
どの時間帯を一食抜くだけでも、効果はありまますが、特に朝食をぬくメリットは「朝だからこそ!」のもうひとつの理由があります。
それは、朝を消化のエネルギーでカラダの浪費を避けることは、それだけ排泄(はいせつ)にエネルギーをまわせるということでもあるのです。
食べ過ぎによる腸の疲れも、肩こりの原因。
朝食をぬくことで、腸の負担を減らし、肩こりを解消しましょう。朝は排泄(はいせつ)・解毒の時間!
「なんとなく、食欲がわかない」というのは、解毒して、カラダを修復しようとするサイン。毎日のカラダの大掃除を邪魔しないようにしましょう。
お腹がちゃんとすいてから食べるようにする。
「お腹がすいていないのに、後のために食べておかなくっちゃ」「食事の時間がきたから、食欲がなくても食べなくては」というのも食べ過ぎなあなたへの誘惑です。
現代社会で、なかなかお腹がすいたタイミングと食事の時間を一致させるのは難しいですよね。
それでも、なるべく・・・「お腹がすいてから食べる」「お腹がちゃんとすくまで食べない」習慣を身につけましょう。
お腹がグーっとなったら食べてもいいよ、消化を始めてもいいよのサイン!
4.食事と食事の間に、お茶やコーヒーを水代わりに飲まない。
水の替わりは、お茶やコーヒーでは代用できません。
日本人は、「お茶=健康」という考え方が根強いです。
お腹がすいているときのお茶は、胃の粘液(ねんえき)を洗い流してしまいます。
洗うというとなんだか「胃のお掃除や修復作業にいいんでしょ?」と思われそうですが、胃酸から守っているのは、胃の粘液。
胃の粘膜(ねんまく)を守っているのは、胃の粘液(ねんえき)
胃の粘膜を守ってくれる粘液が洗い流されることによって、胃が荒れてしまいます。胃の粘膜が傷つけられて、自律神経のバランスも乱れてしまうのです。その自律神経の乱れが、長引く肩こりの原因となるのです。
※更に、農薬だらけのお茶を水がわりに、がぶ飲みするのは論外ですよ。
水の替わりは、水しかできません。
食事と食事の合間には、お水で水分補給をしましょう。食事中に、水をがぶ飲みする人もいますが、食事中は、胃酸が薄まってしまい、消化力が落ちてしまいます。食事中に水を何倍も飲むという人は、消化不良を起こしやすくなるので、注意が必要です。
お茶がだめならお茶け(お酒)という人へ、飲み過ぎは禁物ですよ(笑)
お酒だけじゃない~肝臓の機能低下をいち早く気づくための23個のサインとは?~
5.お風呂、食事という順番にする。
深夜遅く帰って、お腹いっぱいになってから、熱いお風呂に入るという人はいませんか?
「夏でも、シャワーですませずに、きちんと入浴する」という考え方は、とっても大切。
毎日、しっかり湯船につかって、カラダを冷えや疲れから守るということは大切だけど・・・
<食事すること>と<お風呂にはいること>
実は、順番が大切なのです。
食事をすると自律神経は、副交感神経のレベルを上げて、消化にあたります。
ところが、食べ過ぎてから熱いお風呂に入ると交感神経レベルが上がってしまいます。お風呂に入って、カラダはリラックスしているようで、実は緊張しているのです。
交感神経のレベルが上がる=副交感神経のレベルが下がる=消化力が落ちるという事態になってしまうのです。
消化力が落ちると、胸やけしたり、カラダの中の食べ物が長く滞在することで、食べたものがカラダの中で腐る=腐った食べ物の解毒でカラダが疲れ、肩こりが長引く原因となってしまうのです。
食べる順番が大切!
お風呂に入って、ココロもカラダもさっぱりしてから小食をこころがけましょう。
お風呂に入って仕事で嫌なことを忘れれば、ストレス解消で食べ過ぎることも減るかもしれませんね。
6.よく噛む。
よく噛むことで、食べ過ぎを防ぐことができる。
よく噛むことのメリットは、唾液(だえき)という消化酵素(しょうかこうそ)を大量に出すとことで、胃や腸の負担を軽くするという役目もあるのです。
噛む回数にこだわり過ぎて、「食べ物を頂く」「作ってくれた人に感謝」「命を頂く」という考えを忘れてしまうまで、噛むことに集中するのは、オススメしませんが・・・
噛むことを意識しながら、舌の状態も時々確認してくださいね。舌が白いと免疫力が低下している?~毎朝、舌のチェックをすることで見えてくるものとは?
噛みながら、命を頂いていることを大切にする。
命を頂いているんだ~と感謝の気持ちでいっぱいになりながら、五感をフル動員すれば、「質より量」という思い込みから脱出できる一歩となるでしょう。
7.自分のアレルギー食品をしっておく。
実は、自分でも知らないアレルギー食品の食べ過ぎによる肩こりもあります。アレルギー食品による症状は、せき込んだり、呼吸が困難になったりするなどショックが見えやすいものばかりとは限りません。
子供の頃はなんともなかった食品が、大人になって、長い間蓄積されたアレルギー食品が飽和(ほうわ)を超えると急に食べれなくなるものもあれば、知らず知らず蓄積し続けるものもあります。
その人にとってアレルギーであるにもかかわらず、症状が見えにくく、「味が大好き」というのが危険ですので、注意が必要です。アレルギー食品を一生懸命解毒しようとして、肝臓が疲れやすくなります。肝臓の疲れによる肩こりもあるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、食べ過ぎと肩こりの関係について、解剖学的説明は、極力省略し、現場での話をまとめてみました。
食べ過ぎが長引く肩こりの原因!
揉み返しで辛い思いをしないために!理解しておきたい揉み返しの原因と対処法とは?もご覧ください。
胃や腸、肝臓など消化器系の休息をしっかりとっておきましょう。肩こりは食べ過ぎによる内臓の疲れが表れる症状ととらえることが解消の第一歩です。胃のあたりが、キリキリしたり、ムカムカする時は・・・
ご紹介させていただいた内容は、「肩こりと内臓の疲れの関係を始めてしった!」という人には驚く内容だったかもしれません。
しかし、「甘いものを食べたあと、首がはる」「食べ過ぎたあとは背中がはる」などカラダの中の情報に敏感になれば、出ている症状にココロあたりがあるかもしれません。
今回の解消法は、どれも「なんだそんな簡単なこと」「そんなこと知っている」という内容かもしれません。
「ひとつひとつは簡単な生活習慣かもしれません」が、長く続けていくには、それなりの精神力もいることでしょう。
- 朝食をぬいて、
- 朝はしっかり解毒。
- 空腹の時間を長くしながら、
- ランチとディナーは、よく噛みながら食べる。
- お腹がいっぱいになるまで食べない。 「野菜だけ食べるダイエット」にも注意。
- 間食はしない。
- 食後すぐに熱いお風呂に入らない。
日々の実践を通して、あなたの長く悩まされた肩こり解消の情報であれば幸いです。