「二日酔いや乗り物酔いではないのに、吐き気がする」
こんな時は、「もしかして、かなりヤバいのかも?」って不安になりますよね。
親や友達に相談しても、「吐くって、よっぽどのことだよ・・・」っ言われても・・・
「心配してくれるのは、ありがたいけけど・・・余計に不安になった」なんて経験はありませんか?
~吐き気は、悪い症状ばかりと思われがち~
カラダを守ろうとして吐き気をもよおす場合もあるんです。
「あなたのカラダが、どうして吐かせたがってるか?」考えたことありますか?
あなたが心配しているように、大きな病気が隠れている場合もありますが・・・
必要以上に慌てて、吐き気を止めようとしないでください。
「吐く」というカラダの反応の意味を正しく認識することで、不安と症状の軽減にもつながります。
冷静になって、「止めてはいけない吐き気もある」ということを知ってください。
「なぜ、吐き気が起こるのか?」
その原因を知ることで、精神的にも楽になることでしょう。
止めてはいけない吐き気の原因3つ!
原因その1:カラダから毒素を出すための吐き気
間違って毒物や腐った食べ物や飲み物をカラダに入れてしまったとき、自律神経が、あなたの意志よりも先に、吐かせようとします。これは、吐くことで一刻もカラダの外に毒素を出し、あなたのカラダを守ろうとする防御反応なのです。
あなたの消化能力を超えるほどの食べ過ぎや飲みすぎも、カラダにとっては毒です。
消化は生命維持にとって大切ですが、消化は、あなたが思っている以上に大変な労力!
カラダは必要以上に体力の消耗を避け、あなたのカラダを守ろうとしているのです。
食べ過ぎや飲み過ぎで、気分が悪くなり、吐き気を伴う経験はあるかと存じます。
毒素や消化能力を超えた食べ物・飲み物をカラダの中から出そうとするのは、吐き気だけなく、下痢の場合も同じです。
胃や腸が疲れていると脳へサインを送っているにもかかわらず、「食欲はないけど、体力つけなくっちゃ」と無理やり食べたり、空腹で栄養ドリンク剤やエナジードリンクをいきなり飲んだりすると、「もうこれ以上、頼むから食べ物を口にしないで!」と吐こうとします。
「もうこれ以上食べないで!」というカラダの声をちゃんと聞いてくださいね。
たくさん飲んだり食べたりしているのに、吐いたり、下痢もしないというのは、カラダが毒素を出す反応がにぶくなっている。
つまり、毒をためやすい体質になっているとも言えます。大きな病気になる前に、自分のカラダを過信せず、飲み過ぎ、食べ過ぎに注意しましょう。
~吐くという行為は、それだけ体力も使い、カラダへの負担が大きい~
日常的に「食べ過ぎ、飲み過ぎをしている」にも関わらず、吐き気もしなければ、お腹も下らないということは、悪い意味で、カラダが慣れてしまっているということを自覚しましょう。
この場合は、吐く心配よりも、吐けないカラダになってしまっているカラダも心配しましょう。
原因その2:脳の血液不足が吐き気の原因?
脳に絶えず新鮮な血液が運ばれないと必要な酸素や栄養素が不足し、脳だけでなく、カラダ全体に様々な障害が現れてしまいます。
脳の血流不足による吐き気は、頭痛やめまいが伴うことが多いです。
脳の新鮮な血液不足は、「首の歪み」や「脳内の毛細血管のうっ血と詰まり」が考えられます。古い血液がたまり、新しい血液が入ってこない状態。 ※うっ血とは?!
脳内に新鮮な血液が不足している場所に、いち早く新しい血液を送り込むために、脳圧を上昇させて解消しようとします。
頭蓋骨(とうがいこつ)と脳の間の隙間(すきま)には、血液や髄液(ずいえき)などが流れています。隙間といっても、空洞という意味はありませんよ。
頭蓋骨が少し広がるとは言え、脳が大きくなれるスペースが限られます。
そのため、脳が膨張すると神経や血管、髄液(ずいえき)の流れを圧迫し、頭痛やめまい、そして今回のテーマ:吐き気などさまざまな症状が出現するのです。低気圧が脳圧を上げ頭痛や吐き気を伴う人は、天気が悪いと頭が痛くなる?頭痛の原因は低気圧にあった!もご覧ください。
脳圧を一時的に上げることで、脳の血流不足を解消しようとする。
しかし、脳圧の継続的な上昇は危険なので、これを回避するために、吐くという行動に出る訳です。吐くことで脳内の圧力をもとに戻そうとしているのです。
脳圧をもとに戻すためには、吐くことが一番手っとり早いですが、その他には・・・
- 涙を流したり
- くしゃみ・鼻水
- 冷や汗
- 下痢などもあります。
余談ですが、あくびも脳圧を下げる役割があるんですよ。
あくびをすることで、クーラーのような働きをさせて脳圧を下げるんです。脳を冷やすことで、眠気覚ましにもなるので、「よし集中するぞ」という時のあくびは効果的です。
集中力が欠けていたり、頭がボーっとした時、口を開けると自然にあくびが出てきて、スッキリ!
原因その3:胃腸の血流不足が、吐き気の原因?
食べ物を吸収すると、食べ物を消化するために、胃や腸に血液を集めようとします。
そのためには、交感神経よりも副交感神経のレベルを上げて、カラダは消化に力を注ぎます。このとき、興奮しながら食べたりすると交感神経のレベルが上がり(=副交感神経のレベルが下がる)血液を胃や腸に集められずに消化能力が低下してします。
自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとりあっています。
- 交感神経:日中など活動的なとき優位になる。血管は収縮。優位になり過ぎると高血圧などの原因にも。
- 副交感神経:夜、寝るときや食後などリラックスしたとき優位になる。内臓が疲労し興奮状態。血管は広がり、拡張。優位になり過ぎるとアレルギーなど自己免疫疾患になりやすい。
胃や腸の血流不足により、消化力が急性的、もしくは慢性的に機能が低下しているとカラダは、能力異常に消化をしなくてすむように、吐かせようとします。吐くことで、余分な体力を消耗しないようにとカラダを守ろうとしているのです。
食べた後、熱いお風呂に入ったり、整体で首や背中からの刺激が入り過ぎると気分が悪くなるのは、副交感神経のレベルが必要以上に下がってしまうからです。
ちなみに、腸がうっ血し、腸にむくみが出ると鼻の粘膜もむくみやすくなります。詳しくは鼻づまりは腸が原因だった?をご覧ください。
肝臓や胆のうの機能低下による胃腸の血流不足
すべての不調は血流不足から始まります。
胃や腸の血流不足により、食べ過ぎ、飲み過ぎが、あなたの消化力の限界を超えたとき、吐き気をもよおします。
しかし、昨日今日の食べ過ぎ・飲み過ぎではない吐き気には、肝臓や胆のうの疲労が関係しているかもしれません。
食生活の乱れや日頃の疲労が蓄積すると肝臓は疲労物質を消そうとして、オーバーワーク気味になります。
肝臓のうっ血により、肝臓や胆のうの機能が低下していると胃や腸の血流不足・うっ血が生じてしまします。
- 肝臓の疲労は、脳にストレスを与える。
- 脳のストレスは、肝臓に疲労を与える。
肝臓と脳は連携しながら、カラダ全体の血液の配分を調整しています。
- ストレスがたまると甘い物が欲しくなる。
- 精製された砂糖は肝臓を疲労させる。
- イライラすれば肝臓が疲労する。
その逆もありで・・・
- 肝臓の疲労は、脳の血流不足を引き起こす。
- 脳の血流不足は、脳圧を上げる。
- 脳圧が上がれば、吐き気をもよおす。
精神的ストレスにより、脳が大量の血液を必要とすれば、脳内ホルモンや脳の神経を興奮させるために、肝臓に負担をかけ、肝機能が低下してしまいます。それを補うために、肝臓に大量の血液を集めていき ます。
お酒だけじゃない~肝臓の機能低下をいち早く気づくための23個のサインとは?~
こういった負のスパイラルに陥ることによって、胃や腸の血液が不足し、容量オーバーになりやすくなってしまうのです。
生理中・排卵による胃腸の血流不足が原因
生理前や生理中は、排卵に備えて、子宮に大量の血液を集めようとします。お腹が痛むような生理痛は、子宮の血流不足が原因です。
この子宮の血流不足が、カラダ全体の血液のバランスを乱してしまいます。
自律神経のバランスが乱れ、交感神経のレベルが上がると消化のために必要な副交感神経のレベルが下がり、消化する力が低下してしまいます。このため、生理前や生理中に食欲がわかなくなる人も多いでしょう。
生理痛で、食欲が止まらなくなってしまう方は、食欲が止まらないのは、ウソの空腹感だった? 6つの原因と抑える方法とは?をご覧ください。
吐き気は、それぞれカラダを守ろうといている反応であること、ご理解いただけましたでしょうか?
特に、脳圧の上昇を抑えるために吐くという行為は、下手に抑えてしまうと更に脳圧が高まってしまい、脳の血管障害の原因となってしまうので、注意が必要です。カラダが出そうとする反応に対して、きちんと出し切るということも必要なのです。
実際に吐き気をもよおした時の対処法3つとは?
対処その1:とにかく吐き切る。
まずは、つらいかもしれませんが、薬で無理やり吐き気を抑えたりせず、吐き切ることが大切です。
カラダから一刻も早くあなたのカラダを脅かす毒素を出すことで、カラダを守ろうとする声に忠実になる ことも大切です。
時と場合によって、吐けない状況にあることもありますが、なるべく無理をしないで、トイレに駆け込みましょう。
誰かがそばにいてくれたら、背中をさすってもらいましょう。脊髄神経(せきずいしんけい)を刺激することで、吐く力の助けになります。このことは、理屈を知らなくても、経験則でご存知の方も多いかと存じます。
対処その2:横になる。
吐き切ったら、なるべく横になりましょう。
横になることで、重力がカラダに与える負担を少しでも減らすことで、内臓への疲労回復にもなります。
対処その3:水分補給をする。
吐くことで、カラダは脱水状態。
脱水状態を回避するために、水分の確保は大切です。しかし、この時は、消化力が落ちているので、常温でなるべく迅速 かつ ゆっくり飲むようにココロがけてください。
水を一日2リットル飲むダイエットは体にいいの? 水分補給のメリットと注意点とは?
それでは、日頃から気をつけたい予防法をまとめてみましたので、引き続きご覧ください。
吐き気を予防する方法とは?
脳の血流不足を解消する。
原因のおさらいですが・・・
- 脳内の血流不足を解消するために、脳の圧力を上げて血液を送る。
- 血流不足を一時的に解消した後、吐くという行為をさせて、もとの脳圧に戻そうとする。
ここまでよろしいでしょうか?
一時的な血流不足を脳圧を上げて解消しようとしますが、継続的な脳圧の上昇は、脳の血管を圧迫し、更なる血流不足の原因となりますので、日頃から脳の血流を確保するための対策が必要です。
低血圧の人は、頭の「のぼせ」の原因となりますので、足の冷えの解消と合わせて対策しておきたいものです。足の熱が頭にこもりやすくなり、脳の血流不足にも影響を及ぼします。高血圧を気にする人も多いですが、実は低血圧の方が怖かったりしますので、手足が冷える、カラダがむくみやすいという人は日ごろのメンテナンスが大切です。
そのためには・・・
首の歪みを整えておく。
首の歪みは、普段の「姿勢の悪さから歪む場合」と「内臓の疲労」からくる歪みがあります。
- 普段の姿勢:デスクワークが多い・歩く姿勢が悪い・スマホの見過ぎなど
- 内臓の疲労:内臓体壁反射(ないぞうたいへきはんしゃ)による首の歪み。
首の歪みは、脳へ血液を送り込めなかったり、脳内の古い血液の停滞の原因となります。
デスクワークの多い人は、「あなたの目線」と「パソコンの画面の位置」「机と椅子のバランス」などを調整し、日頃から姿勢のいい状態を保つ工夫をしましょう。首を下にスマホの見過ぎも首の負担となりますので、使用頻度をご自身で調整してみてください。
内臓の疲労による首の歪みは、胃や腸の血流不足解消で、詳しくお話していきます。
蒸しタオルで、顔のむくみを防止し、首をすっきりさせておくのもおススメです。蒸しタオルの作り方はレンジで1分!簡単なのに効果てきめんな使用法
肝臓のうっ血を解消しておく。
肝臓と脳は連携しています。肝臓がうっ血し機能が低下していると脳の血流にも影響が出ます。とくにストレスがたまり、肝臓が疲労するとそれを補うために、脳にはいつも以上に血液を確保しなければならない事態に陥ってしまいます。
糖質制限ダイエット~どうせ頑張るのなら美容と健康にも有効な6つの注意事項とは?
日ごろから糖質や脂質のとり過ぎに注意しながら、精神的にもストレスをためないようにしておきたいものです。
肝臓の疲労は、足がつりやすかったりする人も多いので、夜、足がつるのは、肝臓の機能が低下している? ふくらはぎと肝臓との関係、徹底検証!も併せてご覧ください。
胃や腸の血流不足を解消する。
胃や腸の血流不足は、消化能力の低下の原因となります。腸内環境を改善して、病気に負けないカラダを作るには?
消化能力が低下していると普段食べれる量のはずなのに、胃や腸の容量を超えてしまい、吐き気をもよおしてしまいます。
日常的に食べ過ぎたり、消化の悪いものを食べたりして、胃の中に食べ物が長くある状態が続いているという人は、ぽっこりお腹にもなりやすく、胃や腸にガスがたまりやすくなるのも吐き気の原因になります。吐き気と共にゲップやおならが出やすい人は、ぽっこりお腹の解消法~お腹をヘコませて健康的にダイエットする7つの方法とは?もご覧ください。
肝臓が疲れてくると胃や腸の血流不足=吐き気にもなります。
肝臓は、カラダ全体の血液の配分を調整する重要な臓器。肝臓の疲労は、カラダ全体の血液の流れを乱してしまいます。
胃や腸の血流不足を解消し、吐き気から解放されるためには、肝臓の状態はとても重要なのです。
空腹時に糖質から口にする人は、ますます肝臓を疲労させてしまうので、野菜から食べ始めるなど、食べる順番をココロがけてみるのもいいですよ。野菜だけのダイエットは大丈夫?!野菜の効果を最大限に活かす8つの方法とは?:野菜だけのダイエット!野菜だけ食べていればやせる効果はあるの?
肝臓を疲労させる原因には、肉体的疲労だけではく、精神的疲労も大きく関係します。
糖質や脂質、乳製品など多くとる方は、肝臓で作られる胆汁(たんじゅう)をうまく出せなくなります。
胆汁をうまく出せなくなると胃酸や膵液(すいえき)の出し過ぎにより、胃や膵臓(すいぞう)の疲労の原因にもなるので、消化力をつけるには、肉体的疲労解消には、糖質や脂質、乳製品のとり過ぎに注意してください。
朝食をぬくなどして、空腹時間を作ることで、内臓を休める努力も大切です。食べ過ぎで胸やけがする人は、胸やけがすると悩むあなたへ~逆流性食道炎の原因と対処法を知っておきましょう~
日頃から、内臓調整療法などを活用し、肝臓のうっ血を取り除き、腰痛も解消しておきましょう。
食後の副交感神経レベルを必要以上に下げないようにする。
食後は、副交感神経のレベルを上げて消化力を上げようとしています。
つまり、食後すぐ副交感神経のレベルを下げるような生活リズムは、胃や腸など消化に関係する内臓の負担になってしまうことを忘れないようにしましょう。
◎お風呂と食事の順番◎
熱いお風呂に入ることは、リラックスしているようで、意外とカラダは緊張し、<交感神経のレベルが上がる=副交感神経のレベルが下がる>ので、お風呂に入ってさっぱりしてから食事をするようにしましょう。
◎整体と食事の順番◎
整体で首や背中の刺激も交感神経レベルが上がることが多いので、食後の整体は気分が悪くなりやすいので、整体に行くときは、なるべく空腹時間に行くようにしましょう。食後2時間は空けるようにしてくださいね。
◎食事でココロがけること◎
イライラしながら食事をしたりするのも、頭に血が上り、胃や腸の血流不足の原因となります。食事の時は、「命を頂く」という感謝の気持ちを忘れず、リラックスしながら、楽しい会話と共に、ゆったり食事をとるようにしましょう。これは、予防法としては地味かもしれませんが、結構大事なことですよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「吐き気は、カラダを守ろうとする反応である」とカラダからの声を聞くことで、安易に吐き気を抑えることは危険であるとご理解いただけたことと思います。
しかし、吐く行為そのものは、かなりの体力を消耗させ、精神的にも苦痛を伴うものです。
「にもかかわらず、精神的にも、肉体的にも疲労を伴ってでも、カラダを守ろうとしているのはなぜか?」
を考えれば、首や内臓を調整しておく地道な努力をせずに、「安易に吐き気だけ抑えればいい」という考えには至らないはずです。
頻繁に吐き気が伴う場合には、大きな病が隠れている場合もありますので、日頃から吐き気に襲われる方は、「安易に吐き気がおさまったからいいや」ではなく、早めに医師や専門家に相談してください。
あなたが、吐き気から解放され、毎日が楽しい日々であることを願っております。
少しでも不安なあなたのお役に立てたら嬉しいです。