内臓調整療法師として、日ごろからクライアントの皆様に「健康の秘訣は、一に咀嚼、二に咀嚼」とお伝えしています。
常連の方は、「また咀嚼の話?!」と耳にタコができるほど聞かされているとは思いますが、健康と咀嚼(そしゃく)は、きってもきれない大切なことですので、改めて周知できたら幸いです。
一に咀嚼、二に咀嚼、そしゃくのススメ
~なぜそんなに咀嚼が大事なの?!~
肩こりや腰痛に悩まれる方は、圧倒的に咀嚼が不足してると見受けられます。
日ごろから食べ物をよく噛んでいれば、それだけで病気の確立が半分に減るのではないかと思うほど咀嚼は大切なことなんです。
咀嚼のメリットとは?!

咀嚼が足りなくて、口呼吸は危険!!
なぜ咀嚼がそんなに大切かを解説していきます。
咀嚼とは:食物をかみくだくこと。また、かみくだいて味わうこと。
引用:コトバンク
咀嚼のメリット① 歯で食べ物を噛み砕くことで、胃腸の負担軽減
噛まずに、塊(かたまり)のまま胃に届いたら、胃や腸の負担になることは、そんなに想像しにくいことではないですよね。よく噛み砕いたり、奥歯ですりつぶすことで、食べ物が細かくなり、消化しやすい状態にすることは、ここで説明するまでもないでしょう。
ラーメンやカレーは、のど越しが大事なんだよ・・・なんて言ってはいけませんよ(笑)
咀嚼のメリット② 唾液の分泌を促す。
唾液の分泌は、消化を助けるだけじゃない?!
咀嚼することで、唾液の分泌を促す効果もあるんです。唾液に含まれるアミラーゼは、消化を助けるだけでなく、口の中の細菌の繁殖を抑え、唾液に含まれる免疫物質のIgA(免疫グロブリンA)という物質も重要なんです。
実は、咀嚼を増やすことで、唾液が分泌されるということは、とても重要。
雑菌の繁殖を抑える。
唾液の分泌量が減るだけで、口の中の感染リスクも高まるんです。普段から唾液をたくさん出せるように、普段からよく噛んで、口腔環境もよくしたいものです。
唾液が事業仕分け?!
カラダにとって、必要な栄養素なのか?それとも不要で早くカラダから排出したいか?どうかは、何で決めているかご存じですか?
実は、カラダにとって、必要な栄養素には、唾液に含まれる免疫物質のIgAで印をつけるんです。小腸が、「あ、これはの印がついているから、カラダに取り込もう」「あ、これは印がついていないから、不要なものとして、さっさと排泄しよう」と区別しているんです。
つまり、口の中で、唾液が必要かどうか事業仕分けしているんです。

野菜を噛んで食べるのと、野菜ジュースとして飲み込むのは大違い?!
必要な栄養素として、カラダに取り込むためには、咀嚼で唾液の印が必要なんです。というとは、噛まずに飲み込んだものは、印がついていないということで、小腸で取り込まれず、スルーされやすいってことになりますよね。
よく噛んでカラダに取り入れる栄養素とサプリとして飲み込む栄養素。
同じ栄養素を摂っているようで、噛んで吸収することと飲み込んで胃腸に無理やり入れることは、大きく異なることは、カラダが知っているんです。
咀嚼のメリット③ 咀嚼は、免疫力を高める?!

側頭部の噛むと動く場所・・・こめかみの辺りは免疫の中枢があります。そこを普段から刺激することで、免疫力がアップすると言われています。つまり、噛んだり、口角を挙げることは、免疫力をあげるためには、とても大切なんです。
だから笑顔でいることは、こめかみの辺りを刺激するからこそ、自分も相手も幸せに導くのでしょうね。こめかみだからこそ、日ごろから米をよく噛む習慣を!
咀嚼のメリット④ ストレス解消

実は、噛むという行為は、ストレス解消となるんです。女性に多いのですが、よくストレスが貯まると氷をかじりたくなるという人はいませんか?
噛むことは、本能的にストレス解消になるんです。だからストレスが貯まった犬が噛みつきやすくなるのは、噛むことでストレス発散することを本能的に知っているんだと思います。
寝ている間に、歯ぎしりをする人いませんか?
食事で咀嚼が足りていないかもしれませんよ。歯ぎしりは歯のダメージも少なくありませんし、寝ている間に歯ぎしりをすれば、きっと眠りも浅くなってしまうかもしれません。
歯を傷めないようにマウスピースをする方法もあるかもしれませんが、できたら噛んでストレス発散するのは、食事で済ませたいですね。
咀嚼のメリット⑤ 認知症予防
更に、日ごろからよく噛むことは、ストレス発散だけでなく、認知症予防にもなるそうですよ。
噛むごとに、脳に血液が運ばれ、脳の活性化にもつながると言われています。
歯の下には「歯根膜」というクッションのような器官があります。物を噛むと歯は歯根膜に約30ミクロン(0.03㎜)ぐらい沈み込みます。それによって歯根膜の下にある血管が圧縮され、ポンプのように血液を脳に送り込まれます。
ひとかみで送りこまれる血液の量は約3.5㎖。噛むたびにお醤油入れくらいのの血液が脳に送り込まれると考えると、その重要性が感じられますよね。
引用:噛むこと研究室
何回咀嚼したらいい?!

咀嚼は、口やそのまわりの筋肉だけを使っている訳ではありません。実は、首や顔の筋肉だけではく、頭全体や胸の筋肉、そして内またの筋肉など全身に影響しあっているのです。
咀嚼不足により、首の筋肉を必要以上に使い続けると首だけでなく、肩や腰にも負担となってしまうんです。すべての病は咀嚼不足によるものとさえ思っています。
日ごろから添加物をなるべく避けるなど、何を食べるかも大切ですが、よく噛んで食べるかも大切なんです。それでは具体的に何回噛めばよいのか、おススメの回数を発表します。
咀嚼の理想は50回以上

50回も噛んだら顎が疲れると言われそうですね。
そうなんです。慣れないと最初のうちは、顎のまわりの筋肉が疲れるかと思います。それだけ顎が弱り、咀嚼に必要な筋肉も衰えてしまっているのかもしれませんよ。
50回はハードルが高すぎるという方は、まずは20回は噛みましょう。
まずは20回!!
「それくらいは、噛んでいるよ」と自信ある方もご用心。
というのは、自分の場合ですが・・・内臓調整療法師会の研修会で、師範から「20回は最低噛むようにしろよ」と言われた時、自分は、10回は噛んでいるから、いつもの倍は噛まなければならないのかと思ったものです。
しかし、実際に噛む回数を数えたら・・・・
2回でした。無意識にアグ、ゴクン、アグ、ゴクン・・・ほとんど噛んでいませんでした(苦笑)
小生の場合は、極端かもしれませんが、いざ噛む回数を数えてみると、思ったより噛んでいないことに気づくかもしれませんよ。
50回以上噛む先にある世界

50回以上噛むと違う世界が見えてくるんです。何怪しいこと言っているの?と思う方もいらっしゃいますよね。自分も最初怪しいと思いました(笑)
実は、噛み続けて40回後半あたりから、味が変化してくるんです。
カラダに必要かどうかカラダに聞いてみよう。
噛み続けているうちに味が変わる?!

噛み続けているとカラダにいいものとそうではないものの区別ができるようになるんです。どういう事かと言うと、噛み続けているうちに、今、自分にとって必要な栄養素のものは、だんだん美味しくなってくるんです。
それとは反対に、カラダに不要だったり、害のあるものだったりする場合は、噛んでいるうちに、だんだん美味しくなくなってきたり、変な苦みに変わったりするんです。
唾液と交じり合うことで得られる世界

噛んでいるうちに、唾液と混ざりに混ざりながら、「あ、ますます美味しく感じられた」「命を頂いているんだ」と美味しくなるだけでなく、感謝の気持ちが湧き上がることでしょう。
これは、体験した人にしか分からないかもしれません。
それって、スピリチュアル系の話?と言わずに、是非試してみてください。
噛み続けることで、カラダだけでなく、ココロにも必要な栄養素なることでしょう。
最後に・・・

最後までお付き合い下さり、ありがとうございます。
いかがですか?
今日の食事からよく噛もうって思えました?
少しでも、咀嚼を増やすことで、カラダにいいことはもちろんのこと、食べ物、そして食事を提供してくれるすべての働きに感謝できるきっかけとなれれば、嬉しいです。