夜、寝ている間に足がつるのは、本当につらいですよね。
「ああ、またか~」と慣れたように足の指を手前に引っ張って・・・ふくらはぎを伸ばす。
足の指が、変な方向からもとに戻っても、「痛さが残って、その後、眠れない」
こんなことを繰り返して、夜、寝るのが怖くなっていませんか?
足がつるのが、激しいスポーツの後、大量に汗をかいた後など一時的なものであれば・・・
〈原因〉
- 筋肉の疲労により、筋肉の繊維が縮こまっている。
- カラダの脱水症状。
- ミネラルバランスが崩れている。
〈その場での対処法〉
- 疲労で縮こまった筋肉をストレッチでゆっくり伸ばす。
- 水分と※ミネラルを補給する。水や白湯(さゆ)で水分補給。ミネラルたっぷりな自然の塩を舐める。
- 痛みがあるうちは、揉みほぐさず、ゆっくり伸ばすことに専念する。
- 伸ばすポイント:①足首から伸ばし、②その後、ゆっくり膝(ひざ)を伸ばす。
以上のことに注意すれば、そんなに心配はないでしょう。
〈日頃の予防策〉
上記の対処法に加え、普段から足を冷やさないように、夏でも長ズボンで寝る・スポーツの後 や 寝る前のストレッチをしたりすることで、予防にもなります。
日頃の整体にプラスして、オイルを使って、足のむくみを解消しておくのもおススメですよ!
しかし、足が頻繁(ひんぱん)につるのは、自律神経のバランスが崩れているかも知れない・・・
というのはご存知ですか?
自律神経が乱れると、ふくらはぎが硬くなり、足の筋肉を正常に働かすことができなくなってしまいます。
今回は、「自律神経が乱れると、どうしてふくらはぎが硬くなるの?」について、お話していきます。
ふくらはぎが硬くなる原因を知れば、あなたの足のつる悩みの解消方法が見つかるかもしれません。
自律神経の乱れがふくらはぎを硬くする?
そもそも自律神経って、何?
自律(じりつ)という言葉の通り、あなたの「動かそうと」いう意志とは関係なく自律している神経です。
それに対して、運動神経は、「腕を動かそう」というあなたの意識に合わせて、腕を動かす筋肉に働きかける神経です。運動神経と異なり、自律神経とは、あなたの意志に関係なく24時間絶えず働いています。
その心臓がドキドキするのは、自律神経がコントロールしているのです。
つまり、あなたが意識して、「驚かされちゃった・・・よし心臓、ドキドキしろ!」って運動神経に働きかけて、ドキドキする訳ではないですよね(笑)
このように、自分の意志とは関係なく筋肉や血管、内臓に影響を及ぼす神経が、文字通り自律神経なのです。
自律神経は、血液を運ぶ循環器(じゅんかんき)・食べ物を運ぶ消化器(しょうかき)・酸素や二酸化炭素などを運ぶ呼吸器(こきゅうき)などの生活に必要な活動を調整するために、24時間働き続けている神経なのです。
不規則な生活やストレスによって自律神経の働きが乱れると、カラダの様々な器官にさまざまな機能に影響をおよぼします。
呼吸は意識していなくても、呼吸困難な状況など特別な状況以外は、無意識に行っていますが、「よし!深呼吸をしよう!」と思えば、吸う時間を長くするなど、あなたの意志でもコントロールできますよね。
自律神経とは交感神経と副交感神経から成り立つ。
最近では、交感神経という神経はあるが、副交感神経という神経そのものはないという説が高まってきましたが、ここでは便宜上それぞれを分けて、話を進めていきます。
自律神経には、交感神経と副交感神経がシーソーのようにバランスをとりあっています。
ざっくりと説明すると・・・
- 日中、活発的に活動している時は交感神経が優位になっています。
- 食後や夜リラックスしている時は、副交感神経が優位になっています。
それ以外にも、自律神経はいろいろな影響を受けています。
食べ過ぎたりした後に、眠くなるのは、副交感神経を優位にして食べ物を消化しようとするからです。内臓が緊張・疲労すると副交感神経が優位になるという特性があるんです。内臓体壁反射(ないぞうたいへきはんしゃ)とは?もあわせてご覧ください。
飛行機が右翼と左翼のバランスが整っていないと飛べないように、自律神経も交感神経と副交感神経のバランスが整っていないと健康な毎日の生活は送れないものです。
自律神経の乱れというと自律神経失調症・神経性胃炎・過敏性腸症候群・メニエール病・過呼吸症候群など・・・頭痛やめまい、吐き気や下痢・便秘・呼吸の乱れなどを想像する人も多いかもしれません。
しかし、自律神経の乱れは、病名がついていなかったり、はっきりとした症状が出ていなくても、あなたの不調な原因であることが多いのです。
自律神経とふくらはぎの関係。
パターン1:交感神経が優位になっている。
交感神経が優位になっているとお尻の穴がきゅっと締まり、ふくらはぎは柔らかい。
パターン2:副交感神経が優位になっている。
副交感神経が優位になっているとお尻の穴がゆるみ、ふくらはぎは硬くなっている。
日常的に、食べ過ぎたり、内臓が疲れている人は、お尻の形が垂れた形になり、ふくらはぎがはっています。
ふくらはぎがはっている人は、食生活や生活のリズムが乱れていなか?見直しましょう。
それでは、内臓が疲れて副交感神経が優位になり過ぎて、ふくらはぎが硬くなっているあなたへ対処法をお伝えいたします。
自律神経のバランスを整えて、ふくらはぎの状態をよくしておくには?
解消法その1:副交感神経を優位にし過ぎないために、内臓も疲れさせないことです。
お腹がすいてもいないのに、つい食べ過ぎたりしていませんか?
食べ過ぎや精製されたお砂糖のとり過ぎは、カラダを冷やし、肩こりや腰痛の原因にもなってしまいます。
上手に糖質制限をしながら、腹八分目(食べ物があふれる現代社会では、できれば腹六分目)を目指しましょう。
足の裏に痛い刺激を与える。
具体的には、お尻の穴が、きゅっとしまってくるまで、手のひらで叩き続ける。~内臓調整療法~
お尻の穴が閉まってくるのと同時に、ふくらはぎの筋肉が柔らかくなり、弾力性が出てきます。
骨盤の中の臓器が疲労し、副交感神経のレベルが上がり過ぎると、お尻の筋肉がゆるみ過ぎて垂れ下がったような感じになり、太りやすくなります。
足の裏、主に小指側を平手打ちし続けると交感神経レベルが上がり、バランスがとれてくるとお尻の穴が閉じて、お尻がきゅっとあがり引きしまってきます。交感神経レベルが高すぎる人は、同じ場所をくすぐるようにサワサワ刺激をするとお尻の穴がゆるみ、ふくらはぎが閉まってきます。
デルマトーム(皮膚の感覚領域)
足の裏の小指側は、仙骨から出ている神経が関係する皮膚。そこを平手打ちをして刺激すれば、仙骨の神経を刺激し、カラダの内側から梨状筋の緊張を弛めることができる。どこの神経がどこの皮膚に関連しているか示している。その図が上記引用:ネッターから読み解くことができます。
このように、骨盤の内部の臓器とふくらはぎは自律神経の影響を強く受けていると言えます。
自律神経の乱れは、心臓や肝臓の負担にも強くも多く影響しています。心臓の負担が強い・高血圧症で、交感神経レベルが日頃から高い人は、足の裏の刺激は、専門家にご相談ください。
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夜、足がつるのは、肝臓の機能が低下している? ふくらはぎと肝臓との関係、徹底検証!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ふくらはぎが、硬くなり足がつりやすい人は、ミネラルや水分が不足している場合が多いです。
そのため、足のつりやすい人は、「ミネラルや水分を補給しながら、ストレッチをしておきましょう」という対処法が大切になってきます。しかし、そのミネラルや水分不足に陥ってしまうのは、血液を上手に運べない心臓や肝臓の負担、自律神経のバランスが崩れているなどが理由として挙げられます。
- 自律神経が乱れ、ミネラルや水分バランスが崩れる。
- ミネラルや水分の不足・過剰により、自利神経が乱れやすくなる。
そんな負の連鎖にならないように、日頃から第二の心臓と言われるふくらはぎのケアをしながら、生活のリズムを整えておきたいものです。
食べ過ぎや飲み過ぎは、副交感神経レベルを上げて、一生懸命消化や解毒にエネルギーを費やします。
足の指やふくらはぎがつりやすい人は、
- 「自律神経のバランスが崩れていないか?」
- 「食生活・生活のリズムが乱れていないか?」
- 「カラダが警告しているかも?」
と考えてみることも必要かもしれませんね。
激しい運動をし過ぎた後でもないのに、汗が大量に出る、呼吸が浅くなっているなど日頃から自分自身のカラダの変化に敏感になりましょう。そんなあなたの意識を向けて欲しいと足が教えてくれているのかもしれません。
追伸:なぞなぞのようなもの
飛行機にとって、右翼(うよく)・左翼(さよく)のバランスが大切とお伝えしましたが、もっと大切な翼(よく)は何でしょうか?
正解は、中翼(なかよく)・・・仲良くすることはもっとも大切(笑) 仲良く一緒に飛び立ちましょう。