年を重ねるうちに、あちこちカラダが痛んできますよね。
肩こりや腰痛、膝痛など、故障の仕方は人それぞれ。
お医者さんに行って、すぐに治ればいいけれど、慢性的な痛みが続けば、日々の生活の質も落ちてしまいます。
そこで、内臓調整療法師として、慢性的な痛みとの付き合い方をご紹介致します。
慢性的な痛みと上手な付き合い方とは?!
なぜ痛みが発生するのかと言うと、壊れた細胞が痛みの伝達物質が放出され、それを神経が受け取るからです。つまり、細胞が壊れているのが続いている以上、慢性的に痛みが続きます。
痛みは、カラダを治そうとする反応。
風邪を引いたとき、熱を出してカラダを治そうとする反応と一緒で、痛みは、カラダを治そうとしているのです。なぜなら痛いということは、あまりカラダを動かそうとしなくなりますよね。痛ければ、細胞が壊れた箇所は動かしたくなるため、その結果、安静に保たれ細胞の修復が進みやすくなるのです。
にもかかわらず、湿布を貼ったり、鎮痛剤を飲んで、痛みだけを抑え、無理やり動こうとするのは、本末転倒ですよね。
痛いのは辛いかもしれませんが、痛いときは、自然の治癒力に任せ、自分のカラダにも感謝しながら、痛いままでいいのです。無理やり痛みを取り除こうとしないでください。
通ってもなかなか痛みが治らないという場合には、生活のリズムを整えて、良質な睡眠をとることが大事です。
睡眠の驚く効果
痛くてじっとしていると、眠くなってくるという人も多いのではないでしょうか。眠ったときに放出される成長ホルモンが大事なんです。「成長ホルモンって子供の成長時期にしか関係ないんじゃない」と思われるかもしれませんが、大人にとっては、まさに細胞修復ホルモンでもあるんです。
痛んだ細胞を修復するためのホルモンであり、アンチエイジングのホルモンでもあるんですよ。
睡眠不足は、お肌の大敵と言われるように、睡眠の質がいいということと肌の状態が密接に関係しているのは、この成長ホルモンが大きく関係するからです。
細胞修復の成長ホルモンは、深い睡眠状態であるノンレム睡眠の状態で分泌されます。カラダが痛むと眠くなるのは、ノンレム睡眠の状態となって成長ホルモンをたくさん出そうとする自然の行動であり、痛いときは内臓調整療法を受けて、背中を柔らかくしてから、ぐっすり眠るというのがおススメです。
脳を上手にダマす
痛い箇所が悪いとは限りません。
腰がつらくて来た方が施術中、「腰が楽になったら肩が痛くなってきた」「肩が楽になったら、足が重くなってきた」など痛みが移動する方は少なくありません。
肩も腰も辛かったのに、腰が楽になったら痛かった肩に気づき始めるという場合もありますが、実際に痛みが移動することもあります。
これはなぜかと言うと脳が痛みの情報を再入力したために起こります。
誰でもこんな経験あるのではないでしょうか?
ふと気がついたら、指先を紙で切って血が出ていたなんていう経験。気づくまで既に血が出ていたのに、気づいた瞬間から、ズキズキ痛くなる。これも血が出ている指先を認識することによって、脳が痛いという情報を受け容れたからだと言われています。
つまり、病は気からと言いますが、痛みは脳の情報処理の仕方によるものだと言えるでしょう。
上手に脳をダマすことで、慢性化して「いつも痛いのが当たり前」という意識を変えるのです。
片頭痛の場合なら、咀嚼不足を解消したり、首のメンテナンスや内臓調整も大事ですが、自分での対処法として、自分の意識を痛み以外に意識を持ってくことも大事なんです。
痛み以外の箇所に軽く痛みを与える
頭が痛い場合には、太ももの内側を叩いてみたり、内股の筋肉を大腿骨から剥がすとよいでしょう。
すると太ももの痛みに意識が集中されて、頭痛が一瞬忘れ去られます。これを繰り返していると慢性的な痛みをかかえている場所が、脳の解釈で「ここはもう回復し始めている」「だからもう痛みの信号を送るのはやめよう」と意識が働き始めるのです。すると急に痛みが和らぐのを感じるはず。
最後に・・・
長引く痛みは辛いですよね。
しかし、その痛みの箇所がなくなればいいというものではありません。打撲などで、まさにぶつけた場所が痛いなどを除いて、痛い場所は、他に原因もある場合があります。内臓の疲労が原因だったり、膝が痛ければ、膝に原因があるのではく、足首や股関節が歪んで、そっちがひっぱっているから膝が痛くなっている場合もあります。
繰り返しになりますが、急性期の痛みや今まで味わったことのない痛みの場合は、医師や専門家に相談をしてください。それ以外の慢性期となった日頃の痛みは、付き合い方次第です。
痛みはなぜ起こるのか?
自分のカラダにも聞いてみてください。
「痛いの痛いの飛んでいけ」
気休めじゃなく、痛い箇所をさすりながら、「普段無理をしてごめんね。大切なことに気づかせてくれてありがとう」って言うと施術の効果も高まります。
痛みを医師や整体師任せにするのではなく、誰もが自分自身の痛みと向き合い、うまく付き合うことが、人生後半戦、より充実したものになると確信しております。