夏・冬問わず、いわゆる「冷え性」を訴える人って多いですよね。
冷え症改善のつもりで靴下を重ねてはいたり、しょうが入り紅茶を飲んだりと、いろいろ気をつけているのにいっこうに良くならないと悩んでいる人に知っていただきたい重大な誤りは、「温めてばかりいるからカラダ自身が温めようとする機能が衰えてしまう」ということです。
冬に冷たい水で手を洗うと、そのうち手が暖かくなっていく経験したことありませんか?
カラダを温めると逆に冷えてしまう原因と冷やして温める「逆転の方法」を紹介します。
カラダを温めすぎると逆に冷えていく原因とは?
- 「携帯カイロが手放せない」
- 「電気毛布から出られない」
- 「靴下は重ねてはく」
そんなカラダを温める道具や洋服に頼ってばかりいませんか?
ヒートテック系の下着などが手放せない人から「買ったばかりの頃は温かくて便利って思ってたのに、だんだん温かくなくなってきた」と聞いたことがありますが、これは気のせいではないんです。
カラダを温めることに慣れてしまうと、カラダは冷えていく。
カラダを温め続けると自分で熱を作り出す機能が衰えてしまう。
寒ければ、自然とカラダはぶるっと震えて熱を作り出します。そんなぶるっと熱を生み出す力が、エアコンなどで快適な生活に慣れているとどんどん衰えてしまうのです。
「冷え症さん」は、もしかしたら快適な現代社会が作り出す生活習慣病のひとつなのかもしれませんね。
そんな快適な現代社会だからこそ、実は「カラダを冷やすことで、カラダを温める」逆転の発想が大切なんです。自覚症状のない冷え症にもご注意!
冷え性を改善する方法は冷やすこと!具体的方法5つを紹介
冷やすことで自律神経のバランスが整い、カラダは温められていく。
カラダが冷えてぶるっとふるえる!これが大事!
今回は冷やすことで熱を生み出し、カラダを温める方法5つをご案内いたします。
①冷たい水のシャワーを浴びる。
これまでに、冷えにお悩みの方へ、夏でもシャワーですませず、お風呂につかりましょうとお伝えしてきました。お風呂のお湯にミネラルたっぷりなお塩を入れて、余分な汗をかくのもいいですね。
湯船につかって温まったカラダが長続きするためにプラス!
冷たいシャワーを浴びて毛穴をキュっと閉じておきましょう。
- 毛穴が閉じることで体温が逃げにくくなる。
- カラダの中から熱を作り出す。
慣れないうちは、いきなりはつらいので、シャワーの温度調節ができる方は、徐々に温度を下げていきましょう。日頃から温められることに慣れて、自分で熱を生み出すことができなくなったあなたへ
冷たいシャワーを浴びてからお風呂から出る習慣を身につけましょう。
くれぐれも、いきなり浴びて心臓の負担にならないように注意してくださいね。
蒸しタオルをつかって、温めてから冷やすということも同じ原理!
レンジで蒸したタオルがだんだん冷えてきて、毛穴が閉まることで、冷えとむくみを解消し小顔効果もねらっていきましょう。
②保冷剤を使って手のひらに痛い刺激を与える。
手のひらは、動物でいうと前足にあたります。動物の足底(そくてい)には、特別な感覚器があり、痛み・冷たい・熱いなど身の危険をおよぼすような強い刺激を感じると副腎皮質ホルモンを出します。
このホルモンが自律神経のバランスを整える可能性もあると内臓調整療法師会の会長 南一夫先生は保冷剤を使った療法を世に広めてくれています。
冷えは、自律神経の乱れにより、副交感神経が優位(ゆうい)になっている場合が多い。自律神経は交感神経と副交感神経がそれぞれシーソーのようにバランスをとりあっています。日常的に、副交感神経が優位になり過ぎると冷えやすいだけでなく、太りやすい体質になってしまうことでもあります。
保冷剤により、手のひらに冷たく痛い刺激を与えることで、交感神経も刺激され血圧が上がることでカラダの中から温まってくることでしょう。
「保冷剤療法」の基本的なやり方
○用意するもの○
手のひらサイズ(10cmほどの長さ)の保冷剤を凍らせて使います。
○やり方○
保冷剤を片方の手でにぎります。手が冷たくなってきたら、もう一方の手に持ちかえます。何回持ちかえても大丈夫。冷たすぎるのなら、ガーゼなどで保冷剤を巻いて使うといいでしょう。
○やる時間帯と時間の目安○
朝の寝起きの時間帯がおススメ!両手に持ちかえながら合計約10分間行います。冷え症がつらい人は、午前中にもう一度10分間行うといいでしょう。
○手で握るのがどうしてもつらい場合○
足の裏に保冷剤を当てて冷やす方法もあります。床に膝(ひざ)を立てて座るか、椅子に座る。床にタオルをひいた上に保冷剤を置いて、片方の足の裏の中央部で軽く踏みます。冷たくなったら、もう片方の足に踏みかえる。交互にかえるというのは手のひらの場合と同じです。
③靴下は重ねばきしない。
「少しでも冷えたくない」と厚手の靴下やストッキングを重ねてはくひとも多いですよね。しかし、靴下やストッキングの重ねばきは、足のしめつけにより、血のめぐりを悪くしてしまいます。
血のめぐりを悪くすることは、冷え症を悪化させてしまうだけではく、むくみの原因にも!
靴下をはいたまま寝ないようにする。
靴下をはかないと寒くて寝れないという人は要注意。
靴下をはいたまま寝ることは、代謝を悪くし低血圧にもなりやすくなります。
寝るときは、靴下をはかずに、足そのものよりも、足首を冷やさないように足首にタオルをまいたり、レッグウォーマーなどを上手に活用しましょう。
④生野菜を積極的に食べる。
カラダを冷やさないように、なるべく野菜は加熱して温野菜でとるようにと言われています。しかし、逆転の発想では、生野菜にもともと含まれる水分が血液をさらさらにし、冷え症改善になると言われています。
野菜をよく噛んで、唾液(だえき)とからめるようにしながら食べるようにしましょう。
⑤貧乏ゆすりをする。
こんなにカラダによく画期的な方法・・・いったい誰が「貧乏ゆすり」と命名してしまったのでしょうか?
実は、貧乏ゆすりは、カラダにとても大切なのです。名前が名前だけに、お行儀が悪いと敬遠されがちですが、代謝をよくし、熱を生み出すカラダ作りには大切な行為なのです。
冷え症は足元から・・・人目のつかないところで、積極的に「貧乏ゆすり」をしましょう。個人的には、カラダにとっていいことなのだから、医療費もかかりにくくなって、「金持ちゆすり」と命名したいところです。
でも、「金持ちゆすり」とすると、ちょっと意味が変わってきてしまいそうですね(笑)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
暖房や便利な携帯カイロなどで、自分で自分を温める機能が低下しやすい。内臓を冷やすお砂糖を避け、いつもカラダを温めることに注意をしていたにもかかわらず、カラダが冷える一方とお悩みの方がどんどん増えてきたように思えます。
お腹が冷えるという方は、ぽっこりお腹の解消法~お腹をヘコませて健康的にダイエットする7つの方法とは?もあわせてご覧ください。
便利な生活と引き換えに、カラダ本来の力がにぶりやすい現代社会で、いつもの冷え対策(糖質制限をしたり・・・)にプラス、逆転の発想で、あえて「冷やす」ということを取り入れながら、あなたの冷え症改善の方法としてお役に立てたら嬉しいです。舌がいつも白いという人は、水分のとり過ぎにもご注意してください。
冷たいシャワーを取り入れるだけでも、かなりの効果が期待できますが、アレルギー性疾患・自己免疫疾患と呼ばれるような病気・・・いわゆるアトピー性皮膚炎・花粉症・ぜんそく・関節リウマチ・潰瘍性大腸炎などをわずらっている方は、「保冷剤療法」を取り入れて、自律神経のバランスを整えておきたいものです。