年末年始、美味しいものをしっかり食べた年末年始。
そんな胃腸もお疲れ氣味のこのタイミングで食べる習慣、七草がゆ。
そういう日本の食文化を大切にしたい今日この頃。みなさん七草がゆ食べましたか?
「人日(じんじつ)の節句」に食べる七草がゆ
改めて、七草のおさらい
- せり:せり科の多年草(水辺の山菜で香りがよく、食欲増進に)
- なずな:アブラナ科の越年草(別称はペンペン草。江戸時代にはポピュラーな食材)
- ごぎょう:キク科の越年草(別称は母子草。草餅の元祖。風邪予防に使われた)
- はこべら:ナデシコ科の越年草(目によいビタミンAが豊富で、腹痛の薬にもなった)
- ほとけのざ:キク科の越年草(別称はタビラコ。タンポポに似ていて、食物繊維が豊富)
- すずな:「鈴菜」と書く、カブの古い呼び名(ビタミンが豊富)
- すずしろ:「清白」と書く、大根の古い呼び名(消化を助け、風邪の予防にも)
■芹(せり)芹には、「新芽がたくさん競り合って育つ」という様子から、勝負に「競り」勝つという意味合いが込められています。胃を丈夫にする効果や解熱効果、利尿作用、整腸作用、食欲増進、血圧降下作用などの効果があるといわれています。
■薺(なずな)薺(なずな)とは、現代でいう「ぺんぺん草」のことです。薺には「撫でることで汚れを取り除く」という意味合いが込められています。解毒作用や利尿作用、止血作用、胃腸障害やむくみに効果があるといわれています。
■御形(ごきょう)御形とは、現代でいう「母子草(ははこぐさ)」のことです。これには、仏の体という意味合いが込められています。咳や痰、のどの痛みに対して効果があるといわれています。
■繁縷(はこべら)繁縷(はこべら)は、「はこべ」とも呼ばれています。これには、「繁栄がはびこる」という意味合いが込められています。また、昔から腹痛薬として使用されており、胃炎や歯槽膿漏に効果があるといわれています。
■仏の座(ほとけのざ)仏の座(ほとけのざ)は、子鬼田平子(こおにたびらこ)とも呼ばれています。葉が地を這うように伸び、中心から伸びた茎に黄色い花を付けます。これには、仏の安座という意味合いが込められていますが、胃の健康を促し、歯痛や食欲増進などの効果があるといわれています。
■菘(すずな)菘(すずな)とは、現代でいう蕪(かぶ)のことです。これには、神を呼ぶ鈴という意味合いが込められています。菘は、胃腸を整え消化を促進し、しもやけ、そばかすにも効果があるといわれています。
■蘿蔔(すずしろ)蘿蔔(すずしろ)は、現代でいう大根のことです。これには、「汚れのない清白」という意味合いが込められており、美容や風邪に効果があるといわれています。
引用:京都調理師専門学校
それぞれに意味があって、体にもよさそうですよね。
七草を食べよう
胃腸を休めるために、おかゆで軽く済ませるだけではく、その季節にあった旬のお野菜から、しっかり滋養を高めておきたいですよね。
大人になるまで、すずなは、カブの古い呼び名、すずしろは大根の古い呼び名とは知りませんでした。みなさんご存じでした??
七草がゆを食べるときには
おかゆは、通常のごはんと比べて、やわらかいため、「噛まずにさらさらいけちゃう」という人も多いのではないでしょうか?
やわらかいとは言っても、噛まず、胃に流し込んでは、年末年始で弱った胃腸の負担となってしまいますよ。
おかゆに限らず、普段からよく噛む習慣を身につけましょう。
七草がゆが胃にやさしく入っていくイメージをもち、改めていい年を迎えられたと食べ物にも感謝の氣持ちを込めたいですね。