医療保険はもういらない? 不要論VS必要論 あなたはどっち派? 

医療保険不要論というのが、ネットや書籍で盛り上がっていますよね。「専門家が言っているんだから間違いないだろう」「少しでも保険料を削りたいから、医療保険はいらないので、すぐやめたいな」と思う人も多いでしょう。

しかし、本当に医療保険がいらないかどうかは、収入・支出のバランスや家族構成によって異なるので注意が必要です。

医療保険はもういらない? 不要論VS必要論 あなたはどっち派?

20年超、保険業界で給付金のお手続きを積み重ねてきたからこそ伝えたい。医療保険が、いるか?いらないか?お役に立てたら嬉しいです。

医療保険不要論派の考え方とは?!

なんと言っても、医療保険がいらないという考え方は、社会保険が充実しているという考えです。

ご存知の通り、日本には社会保険が充実していて、サラリーマンと言われるような会社にお勤めの方は、健康保険や共済組合、自営業やフリーランスの方は、国民健康保険に加入しています。

3割負担というありがたい制度

  • 健康保険・共済組合
  • 国民健康保険

詳しい内容は、割愛しますが、70歳までにかかった医療費の7割はカバーされて、ご自身の負担は、3割で済むという制度です。そして、お子さんや高齢者の方は2割で済むということもあります。

しかし、3割とは言っても、それが続けば負担も馬鹿にはできません。

そこで、登場するのは、高額療養制度です。

高額療養制度というありがたい制度

一定額を超えた医療費は、申請によって、戻すことができるありがたい制度です。

一定額は、その方の収入(標準報酬額)によって、段階があり、一番具体例として多く出場するのは、「標準報酬月額28万円から50万円」(年収370~770万円)

こちらの年収にあてはまるサラリーマンの場合、自己負担限度額は「8万100円+(医療費-26万7,000円)×1%」となる。つまり、健康保険の範囲による治療を行っている場合には、10万円を大きく超えるような医療費を負担しなければならない可能性はあまり高くないので、わざわざ民間の医療保険に入らなくてもいいという理論です。

預貯金で治療費は賄えるかどうかがポイント

「10万円で済むのなら、預貯金でなんとかなるんじゃない?!」という考えも成り立つでしょう。

もしかしたら、損得勘定で言ったら、医療保険に毎月払うのなら、その分、貯蓄しておいた方がいいという考え方もありだと思います。

そうは言っても、やっぱり医療保険は必要?!

「保険屋が言うんだから、なんだかんだ言って、医療保険が必要って話にしたいんでしょ?!」と思われるかもしれません。

そう思われるのは、覚悟をして、あえて言わせてください。

自己負担額もいくらまでなら耐えられる?

仮に月10万円であっても、それが毎月続くとしたら、家計は耐えられるでしょうか?

4か月を超えると高額療養費の自己負担分は減りますが、闘病生活が長引けば、それなりに支出は家計を圧迫するかもしれません。

治療費以外にもかかる費用とは?

万能とも思える高額療養費の対象になるものは、療養費(医療費)です。

入院や通院でかかった費用がすべて対象というわけではないので、注意が必要です。

治療とは関係のない食費や差額ベッド代や入院に伴い必要となった身の回り品やテレビのカードなどは対象外

こういった対象外の支出は、意外にかかるものです。

以下の方は、必要なのではないでしょうか?

給付金のお手続きの際、お客様に「入院に伴い、身の回り品も合わせて、実際にどれくらい自己負担したのか?」お伺いすると平均して20~30万円くらいの方が多かったです。

ご家族の交通費やお見舞いのお返し品なども含めるともっとかかっているのではないかと考えると、30~40万円くらいはかかっているのではないでしょうか?

医療保険が不要か必要かは、30万円から40万円ほどのお金を預貯金から、すんなりお支払いできるのであれば、もしかしたら、余程の大病や長期療養が必要でなければ、絶対に医療保険が必要とはならないかもしれませんね。

ファイナンシャルプランナーとしての立場から申し上げれば、治療費として、100万円~200万円くらい別に用意できているかどうかは、医療保険不要論のご意見がごもっともと感じるかもしれません。

医療保険が不要か必要かは、感情の問題?!

医療保険に入っていて、10万円から20万円、口座に保険会社から振り込まれたら?

ありがたいと思う。

10万、20万円が振り込まれたら、ありがたいと思う方は、きっと医療保険は必要な方。

医療保険に入るよりも、その分貯金した方がよかったと言っても、実際にその差額が貯蓄できたかどうかは分からない人もいるかもしれません。

さらに、貯蓄ができたとしても、なんだか取り崩すのは忍びないと思い人もいるかもしれません。

どこから治療費やそれに伴う出費を捻出するかは、大きな差かもしれませんよね。

そんなにありがたいとは思わない。

10万、20万円もらっても、ありがたいとは思わない方は、きっと医療保険は不要な方。

「今まで払ってきた保険料の総額を考えたら、もとはとれないよね」と思う方は、医療保険よりも、医療保険の分を貯めておいた方がよかったと考えるかもしれませんよね。

最後は精神論か・・・と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、状況によって人の考え方は変わるということも視野に入れておくことも大切なんです。

医療保険に加入した時と、いざ請求した時とでは、状況考え方も大きく異なっているかもしれません。

  • 加入した当時は、会社に勤めていたが、今は、独立している。
  • 加入した時は、あまり貯蓄はなかったが、今は、余裕がある。
  • 加入した時は、余裕があったけど、今は、仕事も減って、医療費で貯蓄が減るのは大変。
  • 状況、状況によって、不要・必要が変わってくると思います。

定期的に、家計を見直しながら、今の自分や家族にとって、本当に必要かどうか判断できるアドバイザーでありたいと常に心掛けています。

まとめ

医療保険も、金融商品である以上、いくら払って、いくら保険が払われるか?

各社、それぞれ備え方も特徴も異なりますので、どの保険会社の、どの医療保険にするか選択することも大切です。

しかし、それ以前に、自分や家族にとって、本当に医療保険が相応しいかどうかは、一度家族で話し合っておく必要があると思います。

すべてが保険でカバーすればよいという考え方は、お勧めできません。

医療保険が不要か必要か考える際、生活習慣を見つめ直し、健康志向に目覚めるのも選択の一つであると思います。

人間は感情の生き物。

保険を請求したとき、どう感じるかが大事なんです。

払ってきた金額よりも、若干少なかったとしても、「これから入院生活はいつまで続くのだろうか?」と不安な時、保険会社からの数十万円は、ありがたい存在かもしれませよね。

医療保険を検討される前に、保険の掛けるべき優先順位もご参考にどうぞ!!

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